オーナーあいさつ
会社員で、家庭菜園程度だった夫婦でしたが、子供が生まれてから、TOKIOの鉄腕ダッシュをみて自然に触れ合う環境への憧れがふくらみ、2006年に生坂村の就農制度で特産品の巨峰栽培をスタートしました。
この15年はぶどう栽培の急激な変化
就農した時は種あり巨峰のみの栽培でしたが、この15年で、「種なし化」で栽培の仕方がかわり、赤い品種、黄色の品種などの導入によりそれぞれの品種に合わせた育て方、「皮ごと食べられる」=皮が薄くて割れやすいので水分に注意が必要など、ぶどうの栽培はますます作業が多くなりました。
腐葉土を手作り・剪定枝をチップ化の取り組み
2010年ころから村内の雑木林の落ち葉を集めて、米ぬかを混ぜて、腐葉土を作り、2013年にチッパーを購入し剪定枝をチップにして畑に戻すようにしました。
10年たってみて、ぶどうの味がコクと旨みの増したものになってきたと思います。
腐葉土をいれると微生物、ミミズが増えたり、モグラ・タヌキが掘り、土が柔らかくなりました。人間でもブームの腸活・菌活ですが、植物も「土の微生物が多様化し、植物の根が必要な水分・養分・ミネラルを吸収しやすくなること」腐葉土は植物にとって発酵食品のようなものだと思います。古くからの知恵が実は今の科学からみても理にかなっていると感じます。
腐葉土作り中ー野菜くずなども入れているので、巨大エコパックンと読んでいます。
腐葉土やチップを撒くとキノコも生えてきます。
気候の変動で減農薬は進まない
元々育てていた巨峰は湿度が高くても比較的病気が少ない品種でした。しかし、今人気のある品種は「美味しく」「皮ごと食べられる」などの特長を目的として開発され、耐病性が減ってきている気がします。
そのうえ、気温が高くなり、雨が強く降るか、逆に一か月雨がほとんど降らないなど、気候が植物にも過酷なものになってきています。今まで出てなかった病気が新しい品種はかかってしまうなどますます農薬がなくては育てられない状況になってきています。人間にコロナが流行しているのと、農業でも同様のことが起きている原因は同じかもしれません。